プレスリリース

PRESS RELEASE

株式会社ソラコム IoTプラットフォーム「SORACOM」が省電力が特徴のLTE-M に対応 1回線・月額100円から利用できる「plan-KM1」を本日より提供開始

株式会社ソラコム(本社:東京都世田谷区、代表取締役社長 玉川憲、https://soracom.jp/ 以下、ソラコム)は、IoT プラットフォーム「SORACOM」がセルラー LPWA に対応し、データ通信サービス「SORACOM Air for セルラー」において LTE-M(Cat.M1) が使える「plan-KM1」を、本日より提供開始します。

IoT プラットフォーム「SORACOM」は、IoT に最適なワイヤレス通信(セルラー、LoRaWAN、Sigfox)と、IoT システム活用に必要となる回線管理、認証管理、クラウド連携、閉域網接続、遠隔操作、デバイス管理、データ収集・可視化、ダッシュボード作成・共有といった機能をサービスとして提供し、専門知識を必要とする IoT システムを迅速かつセキュアな構築・運用を支援します。

LTE-M は、省電力を特徴にもちながら、即時性、信頼性に優れた既存の4 G LTE の携帯電話通信網を利用するLTE標準規格です。お客様は、LTE-M が持つ、基地局をまたいだ通信が可能なモビリティ性能に加え、省電力技術eDRX (extended Discontinuous Reception))とPSM (Power Saving Mode)をご利用いただくことで、より消費電力を抑えることができます。そのため乾電池でのデバイス駆動が可能で、客先環境でのアセットトラッキングや野外での環境センシングといった用途での利用が期待されています。

ソラコムが提供する「plan-KM1」では、KDDI が提供するLTE-Mネットワークを利用します。従来のSORACOMサービス同様に、お客様は 本日より「SORACOM」のユーザーコンソールから「plan-KM1」のデータ通信 SIM カードを1回線から購入し、ブラウザでの操作のみで利用開始することができます。

料金体系は、初期費用1,500円/1 SIM カードあたりに加え、月額100円(101回線から月額90円)とデータ通信料0.5円/ KiBでご利用いただけます。また、グローバル向け Air SIM 同様に、在庫期間やデータ通信を行わない間は、基本料金が無料となる「利用開始待ち」ステータスを利用することで通信量をリーズナブルに運用することが可能です。

省電力な IoT デバイスを実現するためには eDRX や PSM の活用だけでなく、データ通信量そのものを削減することが有効です。「plan-KM1」と SORACOM プラットフォームが提供する各サービスを組み合わせることで、お客様はデータ通信量の削減を迅速に実現可能です。

例えば、 SORACOM Beam / Funnel を使えば、デバイス側に送信先のサーバー情報や認証情報をもたせることなく、SORACOM側でそれらを付与、暗号化プロトコルへの変換を行うことで、セルラー区間のデータ量を最小限にしお客様の用意したサーバーやクラウドに送信できます。さらに本日より「SORACOM Air for セルラー」におけるバイナリパーサー機能を提供します。お客様はこの機能を用いることでデバイスが定義するバイナリフォーマットを変換プログラムなしでお客様のサーバーやクラウドにそのままWebサービスのように JSON で送信できます。また、本機能をSORACOM Harvest / Lagoonと組み合わせることで、サーバーやストレージの準備なしで、デバイスから得られたデータを元にしたグラフ表示やダッシュボード共有、アラート通知を実現する IoT システムを短時間で構築することも可能です。

あわせて、「plan-KM1」すぐにお使いになりたい方向けに、1台単位ですぐにご購入いただけるリファレンスデバイスとして、Seeed 社が提供する LTE-M モジュール付きマイコンボード「Wio LTE M1/NB1(BG96) 」、Quectel 社が提供する機器に組み込むことができる LTE-M モジュール「BG96」および、その開発ボードキットを本日より SORACOM ユーザーコンソールで提供開始します。

また、「plan-KM1」は、用途にあわせて開発・量産するような機器への組み込みに対応するチップ型 SIM も提供します。これにより、本チップ型 SIM は、ソラコムが販売予定の単4電池2本で稼働可能なボタンデバイス「SORACOM LTE-M Button powered by AWS」にも搭載されます。

IoT 通信プラットフォーム「SORACOM」は、引き続き最新の IoT テクノロジーを誰もがすぐに活用できるよう、そのサービス・機能を拡充していきます。株式会社ソラコムは、世界中のヒトとモノをつなげ共鳴する社会を目指し、「SORACOM」プラットフォームを通じて、IoT 業界の発展に貢献していきます。

「SORACOM Air for セルラー plan-KM1 」 詳細

1.サービス提供開始日

2018年9月26日 10時より(日本国内のみ)

2.LTE-M (Cat.M1)の特徴

・広いカバレッジ
通信キャリアの LTE 通信網の周波数の一部を利用して提供するため広域なエリアカバレッジを特長としています。
・FOTA に対応
遠隔地からのシステムアップデートを実現する FOTA に対応。
・省電力
実装することで、基地局との通信接続の回数を制御し省電力を実現、単3乾電池で数年の駆動が可能です。(*利用頻度、利用アプリケーションによって異なります)
− 省電力技術 eDRX(extended Discontinuous Reception)とは
デバイスの電波サーチの間隔を最大43分に延ばすことが可能です。
− PSM(Power Saving Mode)とは
デバイスの電波サーチを最大13日間止めることが可能です。
・低価格のモジュール
機能のシンプルな LTE-M モジュールは、LTE モジュールよりも安価となるため、大量のデバイスを活用するような用途でも期待されています。

3.ユースケース

・アセットトラッキング
リース会社における、お客様先でのプリンター装置の資産管理
・死活監視
各所に設置された AED 装置などの装置の電力モニタリング、起動状況やバッテリーの劣化状況の把握
・利用状況管理
サービスエリアのゴミの回収時期の把握、移動式トイレのタンクの状況モニタリング
・環境センシング
農業や畜産などの野外における温度・湿度・CO2 濃度や照度、水位などの環境モニタリングや、屋内における空調モニタリング
・スマートメーター管理
お客様先に設置されたガスや電気メーターの計測データ送信

4.plan-KM1 の特徴

SORACOM KM-1

  • KDDI の LTE-M 回線が利用できるデータ通信 SIM カード(国内向け)を、SORACOM ユーザーコンソールから1回線単位で購入可能
  • IoT 通信プラットフォーム「SORACOM」のすべてのサービスが利用可能
  • SORACOM のユーザーコンソールから2種類のリファレンスデバイスが購入可能
  • SORACOM のウェブコンソールの「SIM管理」画面にて、「plan-D(NTTドコモ 回線)」「plan-K(KDDI 回線)」とともにグループ化し、回線の開始や休止などの操作や設定を一括管理できます。

5.料金

− 契約事務手数料
1回線 (SIM)あたり1,500円(税別・送料別)
※ チップ型 SIM を利用したデバイス量産をお考えの場合はお問い合わせください。

− 基本料金
1回線(SIM)あたり100円/月 (税別)
※ 101回線以上の利用 90円/月 1000回線以上の利用はご相談下さい。

状態 準備完了 使用中 / 休止中(*) 利用開始待ち 解約済み
基本料金 0 円 100 円 / 月(アクティブSIM(*) 100枚まで)
90 円 / 月(アクティブSIM(*) 101枚以上)
0 円 0 円
  • (*) 利用状況が月中に一度でも「使用中」もしくは「休止中」となった回線が対象となります。

※ 「利用開始待ち」ステータスをご利用いただくことで、1年間は在庫として基本料金0円で保管いただけます

− データ通信料
0.5円/1 KiBあたり(税別)

6.SORACOMサービスとの連携

SORACOM プラットフォームの各サービスを利用することで、LTE-M を活用した IoT システムを少ないデータ量で、迅速に構築・運用することができます。

SORACOM Beam(データ転送支援)

SORACOM 側で SIM の ID やタイムスタンプを付与、サーバー送信先や認証の設定・付与、暗号化プロトコルへの変換の肩代わりを行うことで、デバイスの一括設定とセルラー区間のデータ通信量低減を実現します。

SORACOM Funnel(クラウドリソースアダプタ)

クラウドサービス(AWS、Microsoft Azure、GCP)や SPS パートナーが提供する可視化・ダッシュボードや機械学習、データ連携サービスに簡単な設定だけで連携することができます。デバイスに認証設定が不要となり、セキュアかつ手間なくデータをクラウドに送信可能です。

SORACOM Harvest(データ収集・蓄積)

サーバーやストレージの準備なしで、SORACOM 側でデータを収集・蓄積することができます。

SORACOM Lagoon(ダッシュボード作成・共有)

SORACOM Harvest で集めたデータを、ダッシュボードで様々な形式グラフやパネルで表示、ダッシュボードとして第3者に共有することができます。

7.「plan-KM1」対応リファレンスデバイス

デバイス名 デバイスイメージ
Seeed 社
Wio LTE M1/NB1(BG96)
発売価格:9,800円
Wio_LTEM
Wio_LTEM
Quectel 社
BG96 および BG96 開発ボードキット
発売価格:34,800円
BG96
WBG96_EVKIT

「plan-KM1」に対応するデバイスは継続的に SORACOM 認定デバイスとして認定し、ウェブサイトでご紹介していきます。

8.SORACOM Air の種類

IoT プラットフォーム「SORACOM」において、データ通信コネクティビティを提供する「SORACOM Air」は、IoT に最適なワイヤレス通信を提供します。その中でも通信キャリアが提供する基地局を利用する「SORACOM Air for セルラー」は、現在国内向け (NTT ドコモ 3/LTE回線、plan-D および KDDI LTE回線、plan-K)とグローバル向け(plan01s および 低データ通信量向けの低額プラン plan01s-LDV)の3つを提供しています。この「SORACOM Air for セルラー」に、LTE-M (Cat.M1) が利用できる「plan-KM1」が、本日より新たに加わりました。

その他に LPWAを利用できる「SORACOM Air for LoRaWAN」「SORACOM Air for Sigfox」があります。


 

■本件に関するお問い合わせ
株式会社ソラコム  広報担当/田渕
E-mail:pr@soracom.jp

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